超音波加湿器ドラゴンブリーズ
次亜塩素酸水の安全性について <超音波加湿器によるミスト燻蒸消毒に際し>
昨今、次亜塩素酸水による消毒が話題になっている中で、次亜塩素酸水噴霧気下での安全性について議論されています。
ウイルスを不活化するためには、ウイルス粒子の外膜を消毒剤が通過し、中のDNAやRNAを化学変化させる必要があります。そういう意味では、ウイルスはバクテリアよりも不活性が厄介な場合もあります。このウイルス自体、人や動物の細胞から合成されて増殖したもので、いずれもウイルス自身が作った粒子体ではないのです。ウイルスは自己で分裂増殖ができないため、生物ではありません。すべて動物の体細胞の成分で出来上がったものです。ウイルス粒子の外の膜は人細胞と同じもの。したがって、この脂質でできた膜はイオンは通過できません。次亜塩素酸水の場合、イオン型ではない次塩素酸の分子型のみがもの脂質膜を通過でき、内部のRNAやDNAに攻撃することができます。次亜塩素酸はDNAやRNA分子中のチッ素原子が好きで、ここを酸化して、自分は塩安定な塩素イオンになろうとします。これが次亜塩素酸の分子型が持つ酸化反応です。
このようなメカニズムでDNAやRNAに届いて変性させる次亜塩素酸ですが、ヒトや動物などの真核細胞は核が細胞の中心部にあるため、例え細胞の外から分子型の次亜塩素酸が入り込んだとしても、次亜塩素酸は細胞内に大量に存在するタンパク質や、mMオーダーで存在する還元型グルタチオンにより、完全に消費されてしまいます。真核細胞の中心の核まで届いで中のDNAにアタックすることはほとんど不可能です。先に細胞内(可溶性画分:サイトゾル)において反応してしまいます。
このような次亜塩素酸ですが、以前に空間除菌で話題となった二酸化塩素も同じような作用を持ちます。
では、DNAにさえ次亜塩素酸が届かなければ安全なのでしょうか。そうとも言えません。次亜塩素酸は自分自身がDNAに化学反応を起こせなくとも、通常、体内で常に発生するラジカルと戦ってくれているペルオキシダーゼやMn-SODなどが次亜塩素酸の酸化力で傷んでしまうと、二次的に体内のラジカルが蓄積していくことが考えられます。また、細胞膜のリン脂質は酸化されると、自分自身が過酸化脂質というラジカルになり、連鎖的、継続的に細胞にダメージを与え続けます。
こうした可能性が考えられる以上、次亜塩素酸水の安全性試験はこれらの懸念を払拭しないと安全とは言えないことになります。ある特定の学者の見解をもって、民間企業がそれを根拠に安全と言い続けると、それならば安全性を示すデータを出せということになります。細胞へのダメージなど、ほんの数ヶ月でデータが出るものではありません。マウスなどを長期間、次亜塩素酸水の噴霧雰囲気下で飼育し、発がん性や肺への障害性などの毒性を検証しないとわかりません。またこれをクリアしたとしても、人ではまた別の事象も発生します。例えば、気管支喘息患者の病状を悪化させないかや、炎症性肺疾患の惹起や悪化、肺気腫、肺繊維症などの発生も、実際に人によって検証しない限りは明確にならない疾患もあります。
安全と信じるのは自由ですが、それを信じて第三者に推奨し、あとで取り返しがつかないことになると、結局は被害者は厚生労働省へ責任を訴え、賠償請求することになろうかと思います。
弊社の基本方針は、いかなる消毒剤も、人がいない環境で施し、消毒後は十分に換気して現場に立ち入ること、これを推奨いたします。企業組織の中で次亜塩素酸水の使用方針を決定するのは組織の長ですが、次亜塩素酸水を日常的に噴霧して健康被害にあうのは作業員や一般市民です。たとえ現在使用されている食品添加物でさえ、安全とは言い切れないところがあります。これらのことを十分に理解した上で、次亜塩素酸水の消毒へのご利用を行なっていただければと考えます。
弊社が販売する" target="_blank">業務用超音波加湿器(ドラゴンブリーズ)を使用した次亜塩素酸水のミスト燻蒸消毒は、人がいない場所での高濃度次亜塩素酸(200ppp~以下)によるミスト燻蒸消毒を推奨いたします。
- 2020.06.20
- 21:51
次亜塩素酸水の消毒効果について 弊社の考え
先日、製品評価技術基盤機構(NITE)から次亜塩素酸水などのウイルスに対する効果のプレスリリースがありました。これを受け、NHKを始め、多くのマスメディアが、NITEの意思に反し、次亜塩素酸水に効果が認められないとの報道をいたしいました。しかしながらNITEは効果が見られたデータを提示しており、なぜ、次亜塩素酸水に殺ウイルス効果がないという報道になったのか、NITEも困惑していました。またこれにい一部の専門家のコメントを入れ、噴霧による効果もないという一般市民への報道となってしまいました。次亜塩素酸の殺ウイルス効果についてはパナソニックのジアイーノをはじめ、様々な効果検証実験が行われています。高濃度の次亜塩素酸水のミストに常に暴露することの人体への害については、検証が不十分ではありますが、WHOにあっては、そべての消毒液を包括して噴霧しないようにと無責任までに言い放ってしまっています。消毒液を噴霧する場合には、各薬剤の安全性を十分に理解した上で行う必要があり、50ppm以上の次亜塩素酸水の常時暴露は避けておいた方が良いというのは専門家の共通認識となっています。それは、次亜塩素酸水の酸化力が強力であるが故で、ウイルスやバクテリアに作用するので、人体の遺伝子にも影響があると見るのが一般的な考えかと思います。次亜塩素酸は他の殺菌性界面活性剤とは異なり、RNAやDNAに作用して不活性化することが可能な強力な薬剤であるため、高濃度を常時吸引すると、タバコと同じような害があるとも予想されます。
弊社の超音波加湿器は極めて強力なため、低濃度であっても、噴霧するると、次亜塩素酸水などの消毒液の大気中濃度を瞬時に上げてしまいます。したがって、弊社の高出力超音波加湿器を使用して部屋などを消毒する際には、部屋が無人の状態で消毒を実施することを強く推奨いたします。
小学校の廊下やトイレなどで次亜塩素酸水を用いて、無人の時に消毒をすることは安全上全く問題ないと考えられます。利用者が薬剤を十分に理解し、消毒を行なってください。必ず、ウイルス拡散防止に繋がるはずです。
- 2020.06.07
- 02:03