☆食品乾燥機を用いた乾燥方法
食品乾燥方法についてのポイント
<野菜・果物乾燥機による乾燥椎茸の製造についての指針>
【野菜の乾燥の場合】
葉野菜など、乾燥しやすい野菜は50℃~の比較的低温でも数時間で乾燥する事ができます。野菜は洗浄した後に乾燥しますが、製品の減菌(滅菌ではない)には、高温度域での処理を行うことが推奨されます。液体の場合、60℃での低温殺菌法がありますが、乾燥状態では細菌類は熱に強くなる為、より高い温度(70℃~80℃)での熱処理が推奨されます。食品業界では密封した袋に放送後にこの処理を行い、カビや菌の育成を予防します。乾燥品はそのままではカビは生えませんが、包装形態によっては数か月の保存期間に吸湿がおき、それが原因でカビや細菌の増殖が起きる場合がある為、乾燥剤や脱酸素剤の投入も推奨されます。細菌には無酸素下で増殖する嫌気性菌があるため、脱酸素剤の過信も要注意です。ただ、どのようなカビや細菌も、その増殖にはある一定の水分が必要なため、十分に乾燥しているとそれらの繁殖は予防できます。
一方、芋、トマト、イチゴなど、ある一定の水分を含んだ方が好まれる製品は、製品化の際にはカビ予防策を十分に検討しておく必要があります。カビは熱に弱いので、包装後の熱処理が有効です。
食品乾燥機は最高温度がメーカーや機種によって異なります。殺菌までお考えの場合には、機種選定の際に、この点にご注意ください。
食品乾燥機は乾燥だけではなく、食品の減菌処理にも使用する事ができます。【しいたけ(椎茸)乾燥について】
椎茸は天日干しなどによる紫外線照射によってビタミンDが増量するため、従来より天日干しによる乾燥が行われてきました。しかし、うまみ成分は60~70℃の間で形成されるため、最近では野菜乾燥機による乾燥椎茸の製造も広く用いられるようになりました。 ビタミンD含量を考慮すると、紫外線照射(日光照射)が重要な因子となります。椎茸が乾燥してしまってからの紫外線照射や、天日干しで殆ど乾いた状態での野菜乾燥機による処理では、旨味成分が十分に形成されません。2時間ほどの紫外線(日光)照射後に野菜・果物乾燥機で徐々に乾燥させると、ビタミンDが多く、うまみも多い乾燥椎茸が出来上がります。高温での急速乾燥では旨味成分は形成されにくいため、湿度を保ったまま、低温域(50~60℃:キノコにより最適温度が異なります)で、一定時間処理を行うと、じっくりとうまみ成分が形成されます。
食品乾燥機の使いからブログも紹介されています。ブログはココをクリック! 食品乾燥機.com
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Q&A: 食品乾燥機の最高設定温度は何℃まで必要?(乾燥機をご購入の際の指標にしてください。)
食品乾燥機の最高設定温度は、安い機種では大体60℃程度です。プロの仕上がりにするためには70℃程度での仕上げ処理が必要なものがあります。果物やサツマイモは糖分が多いのは言うまでのありません。糖分は水を引きつける作用があるため、温度を高くしないと素材から水が飛んでいってくれません。糖分が少ない野菜であれば60℃でもパリパリになりますが、フルーツは60℃だと乾燥芋の様な柔らかい感じになります。糖分が多い果物は70℃でもパリパリにならない物もありますので、そういう時は、温度調節が可能なオーブンを使って、70~100℃で乾燥の最終仕上げ処理をすると良いと思います。ただ、素材の肉厚が厚いと、いつまでたってもぱりぱりにはなりません。
1万円を切るドライフルーツメーカーをお持ちであるにもかかわらず、更に高価な本格派の食品乾燥機(ドライフリーツメーカー)を購入される方が多いのは、おそらく、もっと高い温度でもっとパリパリ感を出されたいのかなと考えています。弊社で販売の食品乾燥機は6万円弱からありますが、10万円を越えると、設定温度が70℃の食品乾燥機もございます。ただ、これはあくまで設定温度で、冬場の寒いところで運転する場合には、この温度に到達しない場合がありますので、ご注意ください。
多くのワンちゃんを飼われていらっしゃる方も、食品乾燥機をご購入されるお客様が多く、安い肉を大量に仕入れて乾燥させて保管するそうです。冷凍のままだと設備と電気代が大変ですものね?
食品乾燥機の設定温度や滅菌、減菌の方法については別のサイトも参考になりますので、是非、ここをクリックして見てください。食品乾燥機の詳細が語られています。
by 技術開発部 スタッフ
- 2020.02.29
- 04:18
- コメント (0)
高熱をかけずにドライフルーツをパリパリに乾燥させる秘伝!
サツマイモからできた乾燥芋は、昔は天日干しで作られていましたが、昨今は食品乾燥機(ドライフルーツメーカー / 温風乾燥機)が使用されています。乾燥の最終段階で温度を80~90℃にあげてもなかなか硬くなりにくいです。芋はパリパリにまで乾燥できません。しかし、食品乾燥機の温風による乾燥の後に、真空凍結乾燥(フリーズドライ)を行うと、水分含量は5%程度まで減少し、パリパリに乾燥してくれます。凍結乾燥機(フリーズドライヤー)によるでの乾燥後期に若干温度を上げると、パリパリの乾燥品が出来上がります。
自社にしか作れない味は、様々な工夫で可能になります。低カロリー食品が好まれる昨今では、なかなか天ぷらにはできないですものね。でも、大学芋はおいしい!笑
by staff
- 2020.02.21
- 02:45
- コメント (0)