下記にご記入の上、メールにそのままコピー添付、叉はプリントアウトの上、FAXにてお送りください。後程、担当者よりご連絡させて頂きます。または下記のお問い合わせフォームよりご連絡ください。
【送付先】
セル・ダイアグノスティックス合同会社
【凍結乾燥 ご相談シート】
真空凍結乾燥機(フリーズドライヤー)選択又は設計に必要な基本情報ご提供のお願い
セル・ダイアグノスティックス合同会社
この度は弊社真空凍結乾燥機にお引き合いを賜りました事、心より御礼申し上げます。
真空凍結乾燥機(FD装置)はその規模や仕様により、市場では様々なタイプの装置が市販されております。しかしながら、目的に応じた仕様を詰めて行く事で、オーバースペックを防ぎ、ランニングコストの削減が可能となります。これにより、価格競争にも強い最終製品の製造が可能となります。
弊社ではFD装置がオーバースペックでランニングコストが嵩まないよう、お客様に合致した装置を個別に設計致しております。このため、弊社が取り扱う規格品でありましても、詳細な設計変更を行い、お客様にあったモデルへの仕様変更を実施しております。FD装置は1台1台を作り上げていきますので、弊社では個別設計になりましても、規格品よりも価格が割高になる事はございません。
今回のお客様のご要望をお伺いし、それにマッチした装置を提案させて頂きたく存じます。先ず、下記の真空凍結乾燥の基礎となる技術情報をご覧頂きまして、ご所望の装置に関する情報のご提示をお願い申し上げます。
【真空凍結乾燥機の基礎知識】
真空凍結乾燥機では、予め凍結した試料をFD装置のドライチャンバー(乾燥庫)内にセットし、庫内を真空にします。高度な真空中の空間に置かれた試料は、氷が解ける事なしに蒸発していきます(氷の昇華)。魔法瓶の原理と同じですが、真空中におかれた物は空気による熱伝導がおきませんので、試料には外部からの熱が伝わりにくくなります。試料の氷は昇華するに従って、試料から大きな熱を奪っていきます。このため、試料は更に冷却されていきます。この冷却が進みますと、温度低下によって試料中の氷が昇華しにくくなり、乾燥が遅くなります。そのため、ドライチャンバーの外部を暖め、放射熱によって試料に熱を伝達し、過剰な冷却を阻止して乾燥を促進します。すなわち、試料に熱を加えた分だけ、試料の氷が昇華する事になります。試料は高真空中では、外部から熱を加えても氷から水には変化しません。氷はドライアイスのように、そのまま昇華して消えていきます。このようにして試料から水分を完全に取り除いていきます。これが真空凍結乾燥機の原理です。
【真空凍結乾燥機には必ずついている冷却トラップについて】
真空にする為には真空ポンプを使用します。真空中では、その空間中の水分子は温度が低いところへ移動する性質があります。ドライチャンバー中の試料の温度が-20℃であるとすると、その温度より低い場所に水分子は移動していきます。FD装置では、ドライチャーンバーと連結した真空内に-60から-80℃に冷却した空間(トラップ)を装備し、試料から昇華した水分子をこの冷却トラップによって氷として捕捉します。この冷却トラップの規模は、乾燥する試料中の水含量(含まれる水の総量)によって決定されます。例えば、50kgの野菜を乾燥させる場合には、その中に45kg程度の水が含まれると想定し、冷却トラップには少なくとも45kgの氷を捕捉できる冷却トラップが必要となります。すなわち、冷却トラップ部分には、45kgの氷を凝集して捕捉する為の空間スペースと冷凍機能力が必要となります。真空凍結乾燥機ではこのトラップ容量が仕様書に記載されていますので、生産規模にあったFD装置を選択するときに、このトラップ容量を基に選択します。ただし、乾燥させる試料がみそ汁のような液体の場合と、野菜等の固形物では、乾燥対象試料への最適な熱の与え方が異なりますので、弊社では目的にあった装置を個別に設計している訳です。
【装置のランニングコストについて】
装置ランニングコストは、真空ポンプと冷却トラップの冷凍機の電力量によって決まります。冷却トラップ容量が大きくなりますと、それを冷やす冷凍機が大きくなりますので、それに伴い、消費電力量も大きくなります。仕様が固まりましたら、目安の電気代を算出させて頂きます。
【装置のメンテナンスについて】
FD装置には真空ポンプを搭載しています。真空ポンプは過酷な連続運転を行いますので消耗品としてとらえられて下さい。とはいうものの、短期間で使用不可になるものではございません。FD装置の中で最もメンテナンス頻度が高い部分です。FD装置に汎用されるオイル式のロータリー真空ポンプでは、自家用車のエンジンオイルと同じように、定期的にポンプ内のオイルを交換する事で、ポンプ寿命を伸ばす事ができます。また、ポンプは消耗部品を定期的に丸ごと取り替える事ができるオーバーホールメンテナンスが可能ですので、比較的低コストで長期使用が可能です。オイル交換はオイルの汚れを見ながら、叉は使用頻度により交換時期を決定します。
【乾燥時間について】
凍結乾燥機で液体を乾燥させる場合には、液体の厚みが 1.5~2cm以内になるような容器にいれて凍らせ、FD装置にセットします。真空凍結乾燥では液の高さが高くなればなるほど乾燥時間が長くかかってしまいます。液の高さが2倍になると、乾燥時間は3~4倍を要します。乾燥物にもよりますが、一般的にFDによる乾燥時間は3~4日程度を要します。乾燥時間を短くして生産性を高めるには、液の高さをなるべく低くする事がポイントです。野菜や果物を乾燥する場合、スライスしたものの厚みは1cm程度にすると、早く乾燥できます。例えばリンゴを丸ごと凍結乾燥する場合、完全乾燥には通常1ヶ月以上もかかってしまいます。
【お客様の事業規模をご教授ください】
FDによる乾燥には通常、1バッチ(1回の乾燥運転)あたり3~4日かかる事を背景に検討し、1バッチあたりの生産規模を教えてください。重量は乾燥前の湿重量です。これにより、トラップ容量を決定します。
1)乾燥対象試料の重量(1バッチ:湿重量)
2)乾燥対象物の種類と形状
例)リンゴスライス(1cm厚)、みそ汁(液高1.5cm)など。
3)1バッチの乾燥時間を更に早める事が必須ですか?価格は上がりますが、オプション装置の設置が可能です。いずれかに◯をつけて下さい。
①特に短時間乾燥は必要ではない。
②2日程度で乾燥を完了する必要がある。
以下、現時点で判る範囲でご教示ください。
4)装置設置希望場所 (建物の耐震の関係で1F設置が望ましい)
5)ご予算
(予算が確定している場合、その限度内で可能な仕様を提示させて頂きます。)
6)設置希望時期
(納期は製品によって異なります。2週間~数ヶ月)
頂きました以上の情報を基に、装置規模、仕様のご提案と、概算お見積もりをさせて頂きます。
以上